房州戦跡めぐり 3

十九試局地戦闘機「秋水」

太平洋戦争末期、高度１万メートル以上を高速で飛来するB-29の爆撃に、日本軍レシプロ戦闘機では迎撃するどころか高度を維持することすら困難だった。そこで、本土防空機として数分間の飛行時間しかないロケット戦闘機でも有効と判断され、ドイツ空軍のMe163を基に開発されたロケット戦闘機。秋水とは日本刀の別称。

結局、この戦闘機は終戦まで開発は進められたが、完成する事は無く実戦配備もされる事無く終戦を迎えた。して、その試験飛行隊の基地が私の地元にあったとの情報を得て、この秋水の燃料庫跡が未だに見る事が出来るというので、行ってみた。

気化した燃料の爆発防止の為の排気管が、丘陵地帯の畑の真ん中から斜めに突き出ています。この下に祖末なコンクリート製の燃料庫がある筈なのだが、現在では封印されていて入る事は出来ません。この燃料庫跡近辺には、この他に滑走路跡やら色々な施設跡が見る事が出来ます。

ここに限らず、千葉県全般には太平洋戦争末期の戦跡が数多く残っています。その中には、長い時間を経ているにも関わらず生々しい空気を漂わせている場所も少なくありません。中には、もう近づきたく無いと感じる場所すらもあります。過去とは昔の事などでは無く、現在に続いている事なのだと再認識しました。

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